1998年から2006年の9年間に、赤道を挟んだ南北太平洋や大西洋で、植物プランクトンの光合成の能力が極めて低い「海の砂漠」が広がっていることが、米海洋大気局(NOAA)やハワイ大のグループによる28日までの解析で分かった。面積は太平洋と大西洋の約20%に達するとしている。
地球温暖化による海水温の上昇などで、海の水が表層と深層で混ざりにくくなり、深層から表層への栄養分の供給が減ったことが原因らしい。グループは「現在の水準で温暖化が続けば、このような海域がさらに広がり、生態系や漁業などに悪影響が出る恐れがある」と警告している。
研究グループは、海の生物の生産力を示す指標となる植物プランクトンの葉緑素(クロロフィル)量に関する、98年1月から06年12月までの人工衛星のデータを解析した。
クロロフィル量が海水1立方メートル当たり0.07ミリグラム以下と非常に少ない「海の砂漠」が、北大西洋では年間4.3%、北太平洋では年2.2%の比率で拡大。面積は9年間に約660万平方キロ増えて約5100万平方キロ、米国の国土の5倍以上に達したことを突き止めた。
海の砂漠の範囲は、近年の温暖化で海水温度が上昇し、海水が混ざりにくくなっている海域とほぼ一致していた。
グループのジェフリー・ポロビナ博士は「コンピューターモデルによる予測では、海水が混ざりにくい海域は今後も拡大するとされており、生産性が非常に低い海の面積は今後も広がるだろう」と話している。
【用語解説】地球温暖化と海水の混合
地球温暖化によって海水温が上昇したり、海に降る雨の量が増えたりすると、海の表層水の密度が下がり、表層と深層の海水が混ざりにくくなるとされる。この結果、海の深い部分からの栄養分の供給量が減り、植物プランクトンやそれを食べる動物プランクトンの量が減ることがコンピューターシミュレーションなどで指摘されている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/133385/

海が呼吸をしなくなるのは極めて深刻な問題ですね。